2011年12月07日

夫と踊る その3

「踊りませんか?」から「夫と踊る」その3です。

日曜日に載せる予定でしたが、ダンスフェスタの動画を先にご紹介したために今日になりました。

|うまくゆかないところをなんとかしたいと思えば思うほど、相手を変えよ
|うとするものだが、これは最悪のやり方だろう。双方で満身創痍になる。
|パートナーと競争しても不毛である。どちらが正しいかではなく、相手を
|まず立てること。そんな旧弊な考え方!、といま悲鳴を上げた方のために、
|相手を尊重すること、と言い方を変えてもいい。姿勢としては同じことだ。
|相手を生かせば自然と自分も生きてくる。自分は一歩引いて、相手のよさ
|を生かす手伝いをさせていただく、くらいに思い始めると、不思議や不思
|議、相手のダンスも変わる。

|どうやら、ぐるりと一回りして振り出しに戻ってきたようだ。社交ダンス
|の基本である徹底したパートナー優先の哲学がないと、競技ダンスもとて
|もじゃないがやってゆけないということを、私はささやかな競技体験を通
|して学んだのだった。そしてそれは、夫婦の在り方にも共通するものだっ
|た。つくづくダンスをしていてよかったと思う。そうでなかったら、とん
|でもない悪妻になって夫を苦しめていたこと、まちがいなし……。

|(浅野素女 著「踊りませんか?」第3章 p.79-80から引用)

今日の引用箇所のなかに、「社交ダンスの基本である徹底したパートナー優先の哲学」という言葉が出てきましたが、私が大学時代に社交ダンスに巡り会い、競技ダンスも始めた頃、著者とまったく同じように、このことに気がつきました。

著者のご主人はフランス人で、ダンスもフランスで本格的に始められたと書かれていますが、私の想像では、ヨーロッパで社交ダンスをされておられたので、このこと(パートナー優先の哲学)に気がつかれたのではという気もします。

私がブログを通じて、一番皆さんにお伝えしたかったことも、今日の引用箇所に集約されていると言ってもよいと思います。著者は「夫婦の在り方にも共通するもの」と言われていますが、実際はすべての人と人との人間関係にも共通するものだと私は思っています。

ダンスをされている方はもちろん、ダンスをされておられない方も、著者が述べていた、「相手を立てること」「相手を尊重すること」を心のどこかに置いておいて、日頃の人間関係に生かすことができれば、人生も少し変わって見えてくるのではないでしょうか。

長くなりましたので、今日はこの辺で。


  


Posted by きのちゃん at 22:33Comments(0)ダンスの魅力