2015年08月02日
四人のヨークシャー人
皆さん、こんにちは。
梅雨も明けて、一気に夏本番、猛暑の到来という感じですね。
今日は暑気払いに、ちょっと笑えるお話しをご紹介させて頂きます。
出典は、このブログで何度かご紹介した「もう不満は言わない」という真面目な本ですが、その中の、「愚痴の競争に巻き込まれない」という章に紹介されている文章です。少々長いですが、良かったらどうぞ。
◆愚痴の競争に巻き込まれない
こういうコミュニケーションの一側面を風刺したよい例が、英国のコメディ番組「空飛ぶモンティ・パイソン」で放映された、「四人のヨークシャー人」という有名なコントです。ヨークシャーから来た四人の紳士が座って、高いワインを楽しんでいます。彼らの会話はポジティブに始まるのですが、少しずつネガティブになり、そのうち愚痴の競争が始まり、メチャメチャになっていきます。
最初は一人の紳士の、何年か前にはコーヒー一杯の金にもこと欠いていたという話から始まります。二人目は、それより印象を強めようと、自分は冷めたお茶を飲めればマシだったと言います。
愚痴のこぼしあいはバカバカしくエスカレートし、誰もが自分の人生が一番惨めだったと思わせようとするのです。一人が、自分がいかにひどい家で育てられたかを説明すると、次の男があきれたというように目をむいて、こう言います。
「家だって? そんなものがあればまだいい。うちの家族は26人が一部屋に住んでたんだ。家具なんかありゃしない。床板は半分なく、みんな隅っこに固まって落っこちないように抱き合ってたのさ」
「部屋があったらいいほうさ! 俺たちなどは廊下で暮らしていたんだ!」
「ああ、廊下で暮らせたらどんなによかっただろう! 私たちはゴミ捨て場の古い水タンクの中で暮らしていたんだ。毎朝、腐った魚が頭の上から降ってきて目が覚めるんだ」
「いや、さっき家といったのは、本当は地面の穴のことなんだ。穴を防水シートで覆っただけの家っだったのさ」
「俺たちは穴に住んでいたのに追い払われて、湖の中に住まなくちゃならなかった。君がうらやましいよ」
「湖に住めるならまだいい。俺たち家族は150人、道端の靴箱の中にみんな住んでいたんだよ…」
そして最後に一人がこう言って、後の三人を絶句させます。
「私は毎朝、夜の10時に起きなくちゃならなかった。ベッドに入る30分前だ。硫酸を飲んで仕事に行き、29時間工場で働き、仕事をする許可をもらうには工場の持ち主に金を払わなくちゃならない。家に帰ると両親に殺され、墓の上で夜な夜なハレルヤを歌いながら踊ったもんだ」
(ウィル・ボウエン著「もう不満は言わない」p.90-91から抜粋)
いかがでしたか。楽しんで頂けたでしょうか。
と言うところで、今日はこの辺で。
今週も皆様にとって、楽しく素敵な一週間でありますように。。

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