2011年10月23日
困った人たち(その3)
今日は、「困った人たち」のまとめです。
|五つ目は、進歩願望ゼロタイプ。毎回練習やパーティには出てくるのだ
|けれど、努力というものをいっさいしない。楽しみでやっているのだか
|らそれでもよさそうなものだが、自分を変えることを拒否して、ひたす
|ら自分勝手流を貫く。これもまたいい迷惑である。
|
|私が「困った人たち」と呼ぶ典型は以上の通りである。実は、下手をす
|ると気づかないうちに自分もそうなっているという自戒を込めて書いて
|いるのである。
|
|相手に頼りすぎず、相手を否定せず、しかも忍耐強く、自分には厳しく、
|謙虚に伸びてゆくことを目指す……ああ、ふたりの美しいハーモニーに
|至る道はなんと厳しく長いのだろう。
|
|(浅野素女 著「踊りませんか?」第4章 p.94-96から引用)
最後の、「ああ、ふたりの美しいハーモニーに至る道は…」のところは、つい苦笑してしまいそうですが、ダンスにとことん打ち込んで、その道を究めようとしている身には、よく理解できます。
英語のイディオムに、easy come easy goというものがありますが、たやすく手に入るものは、たやすくまた手元を去っていくもの。本当に価値のあるものは、なかなか簡単には手に入らないものです。だからこそ、価値があり、苦労をして自分のものにしたからこそ、そのことを人々は賞賛してくれるのでしょう。
私も生ある限り、毎日一歩ずつよりよいダンスを目指して、これからも努力していこうと思っています。
というところで、今日はこの辺で。

2011年10月16日
困った人たち(その2)
今日は先週の続き、「困った人たち」の後半です。
|こうはなりたくないな、と思うタイプがある。あなたのダ ンス教室にも、
|必ずひとりくらいいるのではないだろうか。こういう人、困るのよね、
|というタイプ。
|
|ダンスのマナーにも通じるものがあるので、5タイプに絞って挙げてみ
|たい。よくよく考えてみると、どれも結局は、ふたりで踊ることを知ら
|ない人たちである。(中略)
|
|三つ目は、シャドー人間タイプ。男性に多い。うまく見える。きちんと
|踊っている。シャドーで踊る(ひとりで上体のポジションをつくっての
|練習)のが大好きである。この手の男性には、シャドーで事足りてしまっ
|て相手を道具か何かだと思っている人がいる。腕の中にポンと収まって
|くれる女性がいさえすればよい。このタイプの人と踊ってみると、幽霊
|と踊っている感じがする。パートナーは本人の引き立て役にすぎず、本
|当は私なんかいてもいなくてもいいのね、と言いたくなる。
|
|四つ目は、頼り切りタイプ。こちらは女性に多い。私はだめなのです、
|お任せします、と何から何まで相手に頼りっぱなし。男性のリードを待
|つのは大切だが、それぞれが自立していないと、ふたりのダンスは成立
|しない。シャドー人間と両極端をなす。
|
|(浅野素女 著「踊りませんか?」第4章 p.94-96から引用)
もうひとタイプ残っているのですが、長くなりましたので、五番目とまとめは来週書かせて頂きます。
「困った人たち」を読んでいると、私が以前、「リードとフォロー ダンスの究極」シリーズで書かせて頂いたことの、反対のことが書かれていることに気づかれると思います。
社交ダンスは二人で踊るもので、そこがソロダンスと決定的に異なる点です。ですから、ダンスそのものが、二人のコミュニケーションそのものと言って良いでしょう。
ですから、社交ダンスを学んでいくことが、そのまま日常の対人コミュニケーションに生かされることにもなるのです。
というところで、今日はこの辺で。
|こうはなりたくないな、と思うタイプがある。あなたのダ ンス教室にも、
|必ずひとりくらいいるのではないだろうか。こういう人、困るのよね、
|というタイプ。
|
|ダンスのマナーにも通じるものがあるので、5タイプに絞って挙げてみ
|たい。よくよく考えてみると、どれも結局は、ふたりで踊ることを知ら
|ない人たちである。(中略)
|
|三つ目は、シャドー人間タイプ。男性に多い。うまく見える。きちんと
|踊っている。シャドーで踊る(ひとりで上体のポジションをつくっての
|練習)のが大好きである。この手の男性には、シャドーで事足りてしまっ
|て相手を道具か何かだと思っている人がいる。腕の中にポンと収まって
|くれる女性がいさえすればよい。このタイプの人と踊ってみると、幽霊
|と踊っている感じがする。パートナーは本人の引き立て役にすぎず、本
|当は私なんかいてもいなくてもいいのね、と言いたくなる。
|
|四つ目は、頼り切りタイプ。こちらは女性に多い。私はだめなのです、
|お任せします、と何から何まで相手に頼りっぱなし。男性のリードを待
|つのは大切だが、それぞれが自立していないと、ふたりのダンスは成立
|しない。シャドー人間と両極端をなす。
|
|(浅野素女 著「踊りませんか?」第4章 p.94-96から引用)
もうひとタイプ残っているのですが、長くなりましたので、五番目とまとめは来週書かせて頂きます。
「困った人たち」を読んでいると、私が以前、「リードとフォロー ダンスの究極」シリーズで書かせて頂いたことの、反対のことが書かれていることに気づかれると思います。
社交ダンスは二人で踊るもので、そこがソロダンスと決定的に異なる点です。ですから、ダンスそのものが、二人のコミュニケーションそのものと言って良いでしょう。
ですから、社交ダンスを学んでいくことが、そのまま日常の対人コミュニケーションに生かされることにもなるのです。
というところで、今日はこの辺で。

2011年10月09日
困った人たち
今日は、9月25日の「スローフォックスとクイック ダンスミニ知識」の続編でもあります。「踊りませんか?」の中で、
|モダンの多様なテクニックを一通り消化して初めて、スローフォック
|ス特有のあの軽みと揺れを踊りで表現できるのだ。そのレベルに辿り
|着くまでには、技術はもちろんだが、カップルとして、人間としての
|成熟まで求められるような気がする
とあり、それに続いて今日ご紹介する文章が続きます。読み進んで頂ければ今日のタイトル、「困った人たち」の意味が分かって頂けると思います。少々長いですので、お時間のある時にでもどうぞ。
|ここで我流のダンス道を述べようなどというおこがましいことはしたく
|ない。ただ、こうはなりたくないな、と思うタイプがある。あなたのダ
|ンス教室にも、必ずひとりくらいいるのではないだろうか。こういう人、
|困るのよね、というタイプ。
|
|ダンスのマナーにも通じるものがあるので、5タイプに絞って挙げてみ
|たい。よくよく考えてみると、どれも結局は、ふたりで踊ることを知ら
|ない人たちである。(中略)
|
|そのひとつは、レッスンつけ型タイプ。組んだ相手のダンスを四六時中
|直している。初心者にしてみれば、最初はけっこうありがたい。このタ
|イプは相手に対する優越感が生き甲斐なのかもしれない。一見、親切な
|のだが、自分の方の技量はあまり眼中にない。したり顔で教えてくれて
|いて、実は的がはずれていた、ということもたびたび起こる。
|
|ふたつ目は、文句つけタイプ。とにかく相手の一挙一動に文句をつける。
|自分のことは棚に上げて、あなたがこうするから、ああするからうまく
|いかない。とくる。自分の欠点はどうかというと、とんと見えていない。
|最初のタイプと似ているが、自分がうまく踊りたい一心である。
|
|(浅野素女 著「踊りませんか?」第4章 p.94-95から引用)
ダンスの団体レッスンを受けられた経験があるかたは、そうそうと頷いておられるのではないでしょうか。また、ダンスパーティなどに行った時に、こういう「教え魔」の人もよく見かけますね。
長くなりましたので、残りの3タイプについては、来週ご紹介させて頂きます。
というところで、今日はこの辺で。

|モダンの多様なテクニックを一通り消化して初めて、スローフォック
|ス特有のあの軽みと揺れを踊りで表現できるのだ。そのレベルに辿り
|着くまでには、技術はもちろんだが、カップルとして、人間としての
|成熟まで求められるような気がする
とあり、それに続いて今日ご紹介する文章が続きます。読み進んで頂ければ今日のタイトル、「困った人たち」の意味が分かって頂けると思います。少々長いですので、お時間のある時にでもどうぞ。
|ここで我流のダンス道を述べようなどというおこがましいことはしたく
|ない。ただ、こうはなりたくないな、と思うタイプがある。あなたのダ
|ンス教室にも、必ずひとりくらいいるのではないだろうか。こういう人、
|困るのよね、というタイプ。
|
|ダンスのマナーにも通じるものがあるので、5タイプに絞って挙げてみ
|たい。よくよく考えてみると、どれも結局は、ふたりで踊ることを知ら
|ない人たちである。(中略)
|
|そのひとつは、レッスンつけ型タイプ。組んだ相手のダンスを四六時中
|直している。初心者にしてみれば、最初はけっこうありがたい。このタ
|イプは相手に対する優越感が生き甲斐なのかもしれない。一見、親切な
|のだが、自分の方の技量はあまり眼中にない。したり顔で教えてくれて
|いて、実は的がはずれていた、ということもたびたび起こる。
|
|ふたつ目は、文句つけタイプ。とにかく相手の一挙一動に文句をつける。
|自分のことは棚に上げて、あなたがこうするから、ああするからうまく
|いかない。とくる。自分の欠点はどうかというと、とんと見えていない。
|最初のタイプと似ているが、自分がうまく踊りたい一心である。
|
|(浅野素女 著「踊りませんか?」第4章 p.94-95から引用)
ダンスの団体レッスンを受けられた経験があるかたは、そうそうと頷いておられるのではないでしょうか。また、ダンスパーティなどに行った時に、こういう「教え魔」の人もよく見かけますね。
長くなりましたので、残りの3タイプについては、来週ご紹介させて頂きます。
というところで、今日はこの辺で。

2011年06月26日
社交ダンスのパーティでのマナー(3)
昨日の投稿にコメントでご質問を頂いたこともあり、今日もパーティのマナーについて書かせて頂きます。
ダンスパーティでは、限られたスペースに多くの男女が一緒になって踊るという性格上、どうしてもぶつかることがあります。
それでぶつからないように踊るテクニックをフロアクラフトと言いますが、技術的なことはまたの機会に譲るとして、ぶつかるということを前提とした時、やはりマナーが必要となります。
もしぶつかった時には、すぐに自分の方から「ごめんなさい」と言うようにしましょう。ぶつかってしまった時には、「相手の方がぶつかって来たんだ」と思わないで(思っても)、すぐにお互いにあやまるようにしましょう。
もしダンスシューズで相手の足を踏んでしまったような時には、その時踊っていた曲が終わったあと、踏んでしまった相手のもとに行って、もう一度「ホントにごめんなさい。大丈夫ですか?」と謝りに行きましょう。踏まれる場所にもよりますが、シューズで踏まれるということは、かなり痛いものです。
それから指輪などで、踊るときに相手の手や他のカップルに当たった時にケガをするおそれのある形のものは、念のためにさけた方が良いと思います。
あまり神経質になる必要はありませんが、口紅もあまり濃すぎないほうが良いかもです。
実はずっと以前、パーティで他のカップルとぶつかった際に、その時踊っていた相手の方の顔が私の胸に当たって、私の白っぽいシャツに思いっきり真っ赤なキスマークがついたことがありました(__)。
今となっては懐かしい思い出ですが。色々あるからパーティは楽しいのかも知れませんね。
今日はこの辺で。
ダンスパーティでは、限られたスペースに多くの男女が一緒になって踊るという性格上、どうしてもぶつかることがあります。
それでぶつからないように踊るテクニックをフロアクラフトと言いますが、技術的なことはまたの機会に譲るとして、ぶつかるということを前提とした時、やはりマナーが必要となります。
もしぶつかった時には、すぐに自分の方から「ごめんなさい」と言うようにしましょう。ぶつかってしまった時には、「相手の方がぶつかって来たんだ」と思わないで(思っても)、すぐにお互いにあやまるようにしましょう。
もしダンスシューズで相手の足を踏んでしまったような時には、その時踊っていた曲が終わったあと、踏んでしまった相手のもとに行って、もう一度「ホントにごめんなさい。大丈夫ですか?」と謝りに行きましょう。踏まれる場所にもよりますが、シューズで踏まれるということは、かなり痛いものです。
それから指輪などで、踊るときに相手の手や他のカップルに当たった時にケガをするおそれのある形のものは、念のためにさけた方が良いと思います。
あまり神経質になる必要はありませんが、口紅もあまり濃すぎないほうが良いかもです。
実はずっと以前、パーティで他のカップルとぶつかった際に、その時踊っていた相手の方の顔が私の胸に当たって、私の白っぽいシャツに思いっきり真っ赤なキスマークがついたことがありました(__)。
今となっては懐かしい思い出ですが。色々あるからパーティは楽しいのかも知れませんね。
今日はこの辺で。
2011年06月25日
社交ダンスのパーティでのマナー(2)
昨日に引き続き、今日もダンスパーティの時のマナーについて書いてみます。
ずっと以前は、ダンスパーティでは男性が女性を誘うもので、女性から誘うのはマナー違反だとか、女性は男性が誘った時には断ってはいけないと言われていました。
しかし時は流れて、近年のヨーロッパのダンス教師協会でのダンスのマナーについての協議の結果、ダンスパーティで女性から誘ってもマナー違反とはならないし、男性から誘われた時、それなりの理由があれば断っても良いということになったそうです。
これも時代の流れで、当然と言えば当然でしょうね。
ただ、女性が男性のダンスの申し込みを断る時には、やはり気遣いが欲しいものです。
実は男性の方も女性を誘うには相当な勇気がいるのです。それでようやく勇気を振るって誘ったものの、あっさりと断られた時には相当なダメージを受けます。
ですから、女性の方はできれば、「ごめんなさい。今休んでいますので…」と言ったような、できるだけ男性が傷つかないような言葉を選んで下さい。そして、ひとりの人をお断りした時には、同じ曲のとき、違う人から誘われても踊らないというくらいの思い遣りを持って頂きたいと思います。
一番いけないのは、誘いに来た男性を足元から頭のてっぺんまで値踏みするように見たあげく、何も言わずに手を振って断ること。このようにして断られた男性は、立ち直るのには相当かかるでしょう。気の弱い男性でしたら立ち直れないかもです。
昨日も書きましたが、ダンスパーティは誰もが楽しいひとときを求めて集まる場所です。お互いに思い遣りと気配りを持ったマナーを守って、素敵な一夜にしたいものですね。
今日はこの辺で。
ずっと以前は、ダンスパーティでは男性が女性を誘うもので、女性から誘うのはマナー違反だとか、女性は男性が誘った時には断ってはいけないと言われていました。
しかし時は流れて、近年のヨーロッパのダンス教師協会でのダンスのマナーについての協議の結果、ダンスパーティで女性から誘ってもマナー違反とはならないし、男性から誘われた時、それなりの理由があれば断っても良いということになったそうです。
これも時代の流れで、当然と言えば当然でしょうね。
ただ、女性が男性のダンスの申し込みを断る時には、やはり気遣いが欲しいものです。
実は男性の方も女性を誘うには相当な勇気がいるのです。それでようやく勇気を振るって誘ったものの、あっさりと断られた時には相当なダメージを受けます。
ですから、女性の方はできれば、「ごめんなさい。今休んでいますので…」と言ったような、できるだけ男性が傷つかないような言葉を選んで下さい。そして、ひとりの人をお断りした時には、同じ曲のとき、違う人から誘われても踊らないというくらいの思い遣りを持って頂きたいと思います。
一番いけないのは、誘いに来た男性を足元から頭のてっぺんまで値踏みするように見たあげく、何も言わずに手を振って断ること。このようにして断られた男性は、立ち直るのには相当かかるでしょう。気の弱い男性でしたら立ち直れないかもです。
昨日も書きましたが、ダンスパーティは誰もが楽しいひとときを求めて集まる場所です。お互いに思い遣りと気配りを持ったマナーを守って、素敵な一夜にしたいものですね。
今日はこの辺で。